感想【『中原中也詩集』/中原 中也 (著), 吉田 ヒロオ (著)】

2025年夏の新潮100冊にあったので購入。

以前、湯田温泉に宿泊したときに、宿の近所にも中原中也の詩の石碑がありました。
最初から読み進めましたが、私にとっては難解でした。
およそ100年前に書かれた詩たちです。
数編、思ったことを書いてみます。

『桑名の駅』

鉄道ファンの私、『駅』という単語に惹かれました。
『夜更けの駅には駅長が』とあり、現代ではありえなさそうな情景です。
1935年8月12日になっており、京都大阪間が不通のため、臨時に関西線を運転したと書かれています。
この詩も、じっくり読んで、その夜の情景を思い浮かべるのは心地よいことでした。

『曇つた秋』

少し長めの詩。
これもまた鉄道のことになりますが
『遠い電車の音は聞こえる』とあります。
この詩は1935年10月5日。昭和10年ですね。
電車はどんな音だったんだろうなあと思いました。吊りかけ、ですよね。
その前の部分で、夜の情景ということは読み取れます。
リズムよく同じフレーズが繰り返されます。
なんだか悲しい秋の夜。

『思ひ出』

岬の端にある煉瓦工場のことが書かれています。
春のポカポカした時期、廃れてしまったあとのことが書かれています。
どういう経緯でそうなったのか、私には分からないのですが、
やはりこの詩も情景をしみじみと想像してしまいます。

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